看護過程ってわからない。看護過程って何だろう?
実習でアセスメント、全体像、看護計画を提出しないといけない。どうしょう…。
学校で看護過程事例の課題や実習でのアセスメント、全体像、看護計画に何を書いたらいいのか困っている学生さんはいませんか。
そんな困っている学生さんにおススメする看護過程の書籍を紹介します。
そもそも看護過程とは何なのでしょうか
看護過程とは?
看護過程
「看護の知識体系と経験に基づいて、対象の看護上の問題を明確にし、計画的に看護を実践・評価する系統的・組織的な活動である。」
日本看護科学学会:看護学学術用語検討委員会報告.日本看護科学会誌1994;14(4):68.
難しく書かれており、何だろうと思うかもしれません。
つまり、問題を解決するための看護の実践過程です。
患者さんにとって必要な看護を導き出すためには、看護過程の展開が欠かせません。
その患者さんにとっての必要な看護を導き出すにはどのようなことをしていくのでしょうか?
看護過程の展開をするには看護過程を構成する要素を理解する必要があります。
看護過程のプロセスは「対象(患者さん)についての情報収集(アセスメント)」「問題の明確化」「計画の立案」「実施」「評価」の5つの要素から成り立ち、この5つの要素は常に一連のサイクルを形成しています。
これらの要素について解説していきます。
対象(患者さん)についての情報収集(アセスメント)
アセスメントとは収集した情報を整理し、判断・分析・解釈を行ったうえで統合することです。
目的
①看護を必要とする健康上の問題や潜在的問題があるか
②以前に特定された問題や状態が改善され、予測した水準に到達しているか
③問題解決に活用できる個人・家族・地域社会の強みは何か
①~③を導きだし、看護問題の抽出していきます。
私たちは人それぞれの個別的な考えや価値観を持っています。
様々な価値観をもった看護師が情報収集すると情報の不足やバラツキが出てしまします。
専門的な視点から対象や現象をみつめ、情報化し、患者さんや看護師スタッフが共有し、患者さんの状況に合わせて評価・修正をしていく必要があります。
そのため、情報収集の枠組みが必要になります。
アセスメントツール
情報収集の枠組みがアセスメントツールです。
ゴードン、ヘンダーソン、ロイ、NANDAなどの看護理論からを用いたアセスメントツールがあります。
看護理論と聞くと難しいイメージがあるかもしれませんが、この理論の枠踏みがあるおかげで、臨床での看護展開も楽にできるのです。
よって、学生のうちから看護過程の基礎を看護理論の枠組みにそって展開していく訓練が必要なのです。
私が学生のときには看護過程が難しくて、記録に時間がかっていました。
そのときの看護教員に「看護師さんは、この看護過程を常に頭の中で展開しているのよ。」と言われ、すごいと感じた記憶があります。
学生のうちに看護過程の思考を形成、訓練が必要です。
この枠組みによって患者さん一人ひとりに合った看護が実践できるようになります。
問題の明確化
看護問題の抽出し、優先順位を決定していきます。
計画の立案
看護計画を立案し、看護目標、評価日の設定をします。
実施
看護計画をOP(観察計画)、 TP(援助計画)、 EP(教育計画)に沿って実践します。
評価
看護計画を評価し、計画が達成された場合は「解決」とし、計画を終了します。
また、OP 、TP、 EPを追加、修正し継続する場合、「継続」としていきます。
看護問題が解決され、新たな看護問題がある場合、新たに看護計画を立案し、評価日を設定していきます。
このように、「情報収集(アセスメント)」「問題の明確化」「計画の立案」「実施」「評価」
の5つの要素に沿って看護過程を展開していきます。
おススメ書籍の紹介
考え方のコツさえつかめば、スラスラと看護過程に沿った記録や、アセスメント、全体像、看護計画が書けるようになります。
看護学生のための疾患別看護過程(1)
アセスメントツールに沿った情報収集とアセスメントがされており、看護学生さんにとって
わかりやすくなっています。
疾患別になっており、参考になる書籍です。
【内容情報】
事例展開で「疾患」と「看護」がよくわかる。病態関連図つき!
【目次】
第1章 呼吸器の疾患(呼吸器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
第2章 循環器の疾患(循環器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
第3章 血液・造血器の疾患(血液・造血器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
第4章 脳・神経系の疾患(脳・神経系の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
第5章 運動器の疾患(運動器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
看護学生のための疾患別看護過程(1)第2版 (看護学生のためのよくわかるBOOKs) [ メヂカルフレンド社編集部 ]
看護学生のための疾患別看護過程(2)
【内容情報】
事例展開で「疾患」と「看護」がよくわかる。病態関連図つき!
【目次】
第1章 消化器系の疾患(消化管の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程 ほか)
第2章 腎・泌尿器の疾患(腎・泌尿器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
第3章 内分泌/栄養・代謝系の疾患(疾患別看護過程)
第4章 膠原病・免疫疾患(免疫機構の基礎知識/疾患別看護過程) 第5章 乳腺および女性生殖器の疾患(乳房/女性生殖器の解剖生理の基礎知識/疾患別看護過程)
看護学生のための疾患別看護過程(2)第2版 (看護学生のためのよくわかるBOOKs) [ メヂカルフレンド社編集部 ]
まとめ
いかがだったでしょうか?
看護過程についてわかりましたか。
考え方のコツさえつかめば、スラスラと看護過程に沿った記録や、アセスメント、全体像、看護計画が書けるようになります。
紹介した看護過程の書籍を参考にして学習に役立ててください。
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